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・ VOL-Netについて〜活動の記録〜
■実施日 2005年8月13日(土)午後2時〜4時
■場所 フォーラムよこはま セミナールーム1
■テーマ 「診察室からのメッセージ」
〜最近の乳がん治療情報とコミュニケーション考〜
■講師 横浜南共済病院 外科部長  清水 哲 先生
■参加者数 53人
8月13日(土)横浜のフォーラムよこはまで勉強会を開催しました。テーマは「診察室からのメッセージ〜最近の乳がん治療情報とコミュニケーション考〜」、講師は横浜南共済病院の清水哲先生です。53名の参加がありました。
St. Gallen 2005の話題では、まず、カンファレンスでどのようにしてコンセンサスが作られていくのかについての説明があり、「全ての人を満足させる訳ではない、全ての論争の問題を解決してくれる訳ではない」「多くの患者と医師が、現在利用出来る適切でバランスのとれた治療を決定するためのevidenceやopinionについて議論するのに役に立つ」とSt. Gallen自らが提示しているコンセンサスについての定義を紹介した上で、2005年のリスク分類と予想ガイドラインの説明をしてもらいました。
ASCO 2005の話題では、一番のトピックである、ハーセプチンに関する複数の臨床試験のサマリーより、Her2過剰発現の患者の術後補助療法で、AC→Tにハーセプチンを併用することで再発が半分に減る説明をしてもらいました。
又、アメリカのガイドラインは簡単に言うとevidence重視、ヨーロッパはより保守的である話も興味深かったです。
最後に、Narrative Based Medicine(このNarrativeは、家族療法の分野で最近流行っているNarrative Therapyでいうところの「物語」:患者にもそれぞれの生い立ちの物語があり、医師にもそれぞれの経歴・経験という物語がある)とEBMの関係、患者のニーズと医療レベルの相関図の説明(ガイドラインよりも医療レベルが上でも、患者のニーズが更に高ければ患者のニーズは満たされない、反対に、ガイドラインをかなり下回った医療でも、患者のニーズがそれより更に低ければ、患者のニーズは満たされる・・・けれども、それは推奨されるものではないので、先生としては医療の底上げの努力を地域でなさっておられます・・)を聞いて、患者が納得して治療を受けていくには、多くの要素があることを整理してもらったような気がしました。

その後の懇親会の参加者は29名でした。懇親会までの空き時間も、みんな時間を無駄にすることなく(?)先生を取り囲んで質問をし、もちろん懇親会でも、ランドマークタワーに新しくできたレストランで、参加してくださった先生と共に食事を楽しみつつお喋りをして、とっても充実した時間をすごせました。
なお、今回初めて保育サービス付きの企画にチャレンジしてみました。無事に開催できて何よりでした。

= 講師ご紹介 =
清水 哲 先生
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横浜南共済病院 外科部長
略歴:
  横浜市立大学医学部卒業
  横浜市立大学第一外科入局
  1988年より横浜南共済病院外科勤務
  日本乳癌学会評議員、専門医
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〜清水先生からのメッセージ〜
乳がんの診療は日々変化しています。新しい情報をどのように取り入れていったら良いのでしょうか?今年1月のSt.Gallenのconference、5月のASCOの話題をお話しながら、医療者はこのような最新情報をどのように患者さんに伝えるのか?患者さんはどのようにしてこのような情報を入手したら良いかを考えてみたいと思います。

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