声を聴き合う患者たち&ネットワーク VOL-Net


TOP PAGE

乳がん情報BOX

イベント情報

乳がん用語集

治療のフローチャート

VOL-Netについて

TOP PAGE

サイトマップ
問い合わせ

・ VOL-Netについて〜活動の記録〜
■実施日 2012年8月25日(土)
■場所 東京国際フォーラム ガラス棟会議室G602〜605
■内容 VOL-Net 10周年の集い
 〜聴き合い・話し合い・分かり合い〜  ※当日プログラム
「VOL-Net10周年の集い〜聴き合い・話し合い・分かり合い〜」を東京国際フォーラムにて開催、無事に終了することができました。
このイベントはノバルティス・ファーマ株式会社、グラクソ・スミスクライン株式会社、中外製薬株式会社の協賛を受けました。
当日はたくさんのご参加をいただき、本当にありがとうございました。

この日も、朝から気温がぐんぐんと上がって猛暑の1日となりました。会場となったガラス棟は、上から太陽光が降り注ぐので、会議室前の廊下は冷房が追いつかないくらいの暑さになっていました。

「乳がん医療の笑(焦)点・・・!?」と題しためでぃかる昼寄席は、今回の集いでいちばん大きな企画でした。メディカルサポーターの先生方と患者代表(?!)が登壇し、清水 哲先生と本田麻由美さんが司会をつとめられ、乳がん医療の移り変わりや患者を取り巻く様々な事象など、ざっくばらんに語っていただきました。参加者のみなさんにはお弁当を食べながらの和気あ いあいとした時間を過ごしていただけたのではないかと思います。
「笑点」さながらに、会場のみなさんから拍手や「へぇ」の声があがったパネリストには「山田くん」係のスタッフから座布団ならぬ「VOL花」が手渡されました。そして、もっとも多くのVOL花を獲得した宇津木久仁子先生には、賞品のテディベアが授与されました。

ミニレクチャーは2つのテーマで実施しました。
吉村吾郎先生と勝俣範之先生が講師となり、本田麻由美さんが司会をつとめた「教えて!のりゆき&GORO先生−乳がん治療入門編」では、主に診断・手術から間もない方を対象に病気や治療について知っておいた方がいい基本的な知識を中心としたレクチャーを行いました。

もうひとつのミニレクチャーは、獨協医科大学の高橋都先生が講師となり「乳がんでゆれる私たちのくらし〜ゆれにくい人もいるけどね〜」と題した、病気とともに生きる上でのパートナー、子ども、家族、親戚、職場、友人などとの人間関係がテーマでした。
病気が分かってから、周りの人々との関係・距離感に悩んだ経験を持つ体験者は少なくないのですが、先生のレクチャーと参加者のみなさんとのシェアリングを通じて、会場は熱く盛り上がりました。悩んでいるのは自分だけではないと思えることで、少し気持ちが楽になるのかもしれません。

「ドクターとおしゃべりサロン」には多くの参加者が訪れました。主治医以外のドクターに話を聴いてもらうことで得るものは大きいと思います。熱気あふれる会場でたくさんの参加者のお話を聴いてくださったメディカルサポーターの先生方、本当にありがとうございました。

「リラクゼーション体験コーナー」では2人の先生をお呼びしました。
以前に太極拳をテーマとしたボディワークの勉強会の講師をしてくださった目白大学教授の奈良雅之先生と、認定エステティシャンの竹内裕美先生です。
体験プログラムの「レクチャー」の他、個人施術の「パーソナル」の時間も設けましたが、パーソナルは予約開始と同時に全て埋まってしまう状態でした。

鍼灸師の資格も持つ奈良先生は、東洋医学をベースにツボを刺激して自分でできるリラクゼーション方法を教えてくださいました。竹内さんはこの日のために特別にブレンドしたアロマのハンドクリームを作って持参してくださいました。治療中のネイルケアや自分でできるハンドマッサージ方法を教えていただき、後半では2人でお互いにマッサージしあって、癒される時間となりました。
病気と向き合い、治療の日々は心身のストレスが大きくなりがちですが、それだけにリラックスできる時間は大切だと思います。自分でできるちょっとした方法で、そんな時間を持つことができればいいですね。

以前は大手化粧品メーカーにお勤めだった竹内さんは、ホルモン療法や化学療法で敏感になった肌のケアや、化学療法で眉毛が脱毛した時の描き方など、がん体験者のためのソーシャル・ビューティーにも関わってこられました。このほど独立されて、都内にサロンをオープンされました。フェイシャルやボディのエステメニューの他、治療中のスキンケアやメイクの相談にものってくださると思いますので、ご興味ある方はこちらのブログをごらんください。
Relaxation&Beautycare umi(うみ) http://ameblo.jp/umi-rira/

展示コーナーでは、VOL-Netの他、これまでお付き合いをさせていただいた患者会、企業にも参加していただきました。多くの参考となるパンフレットや資料があり、また展示室は休憩室として多くの参加者に足を運んでいただき、疲れた足を休めたり情報交換の場となっていました。
参加してくださったあけぼの会、リンパの会&ねむの会、NPO法人ブーゲンビリア、帽子クラブ、グラクソ・スミスクライン株式会社、ノバルティス・ファーマ株式会社のみなさま、本当にありがとうございました。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

夕方5時半からの懇親会では、VOL-Netのこれまでの流れを振り返ったりしながら、参加者のみなさま、メディカルサポーターの先生方と楽しい時間を過ごしました。昨年11月に志半ばで逝去された山下 浩介先生を偲ぶ時間もありました。きっとこの日のことも遠くから見守ってくださったことでしょう。
多くのみなさまに支えられながら、この10年活動を続けてくることができ、そして無事に集いの開催を終えることができたこと、本当に感謝しております。
ありがとうございました。

<参加者の方々より>

今回の10年記念イベント、全ての乳癌患者にという主旨は伝わっていたと思います。スタッフの皆さんの努力に敬意を表します。
同時に、長く続けて頂きたいです。私はVOL-Netによって救われています。(患者本人)

VOL-Netに入会して、最初に参加させていただいたのがこちらのイベントでした。
盛りだくさんの内容、奥が深く、どれも興味深く拝聴、あっという間の1日でした。乳がんについて一般的な情報はわかっても、個々の薬や治療について調べることは本当に難しく、いつもモヤの中にいるような晴れない気持ちでおりました。
ちょうど、術後の抗がん薬選びで悩んでいた矢先でしたが、先生や周りのみなさんの話を聞いて「これだ!」という納得いく選択ができ、道が開け、ベストな精神状態で治療に入ることができました。
これからも迷い、不安を持ちつつも、このような場に参加させていただけることが、ありがたく勇気づけられます。
スタッフのみなさま、先生方に、本当に感謝の気持ちでいっぱいです。(患者本人・術後2ヶ月)

<メディカルサポーターの先生方から>

●浜松医療センター 放射線治療科 飯島 光晴先生
昨年大きな震災がありましたが、被災者の心のケアでも“声を聴き合うこと”の大切さが取り上げられていました。かけがえのないものが脅かされるという点では共通するものがあるのでしょう。言葉をかけるよりもまず“聴く”なのですね。改めて皆様の活動に敬意を表します。

●医療法人社団 ブレストサージャリークリニック 岩平 佳子先生
週末もクリニックがあるので、イベントに参加できず申し訳ありません。私のクリニックも来年の4月で10年になりますので、VOL-Netの方が少し先輩ですね。この10年で乳がんも増え、けれど無理な温存が減って一期再建が増えたり、乳がん治療だけでなく、再建も少しずつ、変革しております。

●癌研有明病院 婦人科 宇津木久仁子先生
患者さん同士のコミュニケーション、医学的な裏づけなど、とても質の高い活動をなさっていらしたと思います。これからもますます、会が発展していくことを祈っております。

●四谷メディカルキューブ 乳腺外科 長内 孝之先生
この度は(診療の関係で)イベントに参加できず失礼しております。東京医科歯科大学時代からお世話になっておりますが、あまりお役に立てず恐縮しております。今後も貴会のますますの発展を御祈願いたします。

●日本医科大学武蔵小杉病院 腫瘍内科 勝俣 範之先生
物事を根気よく続けていくということはとても大切なことと思います。私も古くから関わらせていただいておりますが、VOL-Netの皆さんをはじめ、多くの患者さんから逆にパワーをもらいながら、私もこの仕事が続けていられるように思います。

●社会医療法人博愛会 相良病院 相良 吉昭先生
「声を聴き合うことから初めてみませんか?」という声に引き寄せられ、メディカルサポーターをさせて頂いています。「どのように患者さんの声に耳を傾け、いかに実現させていくか?」が私の原点であり、緩和ケアを設立したのが30代半ばでした。発展期のこれからは、横の繋がりが大切です。

●神奈川県立がんセンター 乳腺外科 清水 哲先生
乳がん体験者による、乳がん体験者のための、乳がん体験者の会として聴き合いの会、勉強会、様々なイベントを通じて、乳がんを体験した女性に寄り添い、励ましてこられた皆様の努力に対して敬意を表します。

●獨協医科大学 公衆衛生学講座 高橋 都先生
乳がんと診断された友人たちやそのご家族に「ここにアクセスしてみて」と紹介できるホームページがあることに感謝。いのちの声を分かち合う地道な活動が長く続きますよう、微力ながらこれからも応援します。

●大阪市立総合医療センター 臨床腫瘍科 徳永 伸也先生
この10年の間に大きく変わったことがあります。一つは、術前術後にトラスツズマブが使用できるようになり、再発を免れることができる患者さんが増えたこと、もう一つは再発後にエリブリン・ベバシズマブという新しい抗がん剤が使用できるようになったことです。

●東京共済病院 外科 馬場 紀行先生
医療行政がどのように変わっていくのか、目の前に迫っている年金問題がどうなるのか、全く方向性が見えない。これはゆゆしき事態です。一人一人の声は小さい。でもこの頼りない世の中を変えるためには小さな声でもあげて、大きな声にしてゆくことが大切です。頑張りましょう。

●癌研有明病院 乳腺外科 蒔田 益次郎先生
術後10年で乳がんの再発は非常に低くなることから癌研では「卒業」と呼んでいます。VOL-Netのかたも、そうでないかたも、多くの乳がん患者さんが「卒業」を味わってもらえるように、病気がより早く見つかるように、病気がより確実に治せるように、そして病気で苦しんだり悩んだりすることが少なくなりますように、乳がん治療の発展を祈っております。

●市立岸和田市民病院 乳腺外科 吉村 吾郎先生
2002年5月のミーティングに同席させていただき、乳がん患者さんが本当に必要としている会を作ろうとしている皆さんの熱気に圧倒されたことを今でも鮮明に覚えています。その甲斐あって迎えることのできた10周年、本当におめでとうございます。

(50音順・イベント当日に配布されたパンフレット用にいただいた「10周年に寄せて」から抜粋、編集しました)

<講師として参加してくださった方々より>

●読売新聞社会保障部記者 本田麻由美さん
VOL-Net10周年の集いでは、大変お世話になりました。昼寄席の司会の大役をさせていただき、あれで良かったのか分かりませんが、私も楽しませていただきました。VOLの皆さんは、乳がん患者としても社会人としても尊敬できる方ばかりで、私も友人、仲間として楽しくつきあわさせていただき、有り難く思っています。これからも、15年、20年とお互い頑張りましょうね!!

●認定エステティシャン 竹内裕美さん
リラックス体験『ハンドマッサージ』を担当し、ご参加の皆さまと楽しい時間を共有できたことに感謝します。来場の皆さんの熱心さとわくわくメンバーのハートフルなパワフルさに感動し、信念を持って継続することの大切さを改めて感じた一日でした。

<当日お手伝いいただいた方々より>

VOL-Net10周年イベント、素晴らしかったですね。
10年と一口で言えないご苦労があったとは思いますが、皆さんの笑顔と、来ていた方々の一生懸命でそれでいて楽しそうだったそんなお顔が目に焼き付いています。
沢山の懐かしいお顔と、新しい出会いもあり、私にとっても有意義な一日になりました。(Gさん)

VOL-Net10周年イベント・・・本当にいい集いでしたね。
どの企画もいっぱいの人でした。
参加されているかた、みなさん、気温以上に熱かったですよね。
VOL-Net10周年、心から 「おめでとう♪」+「ありがとう♪」
わたしも懐かしいみんなに会えてうれしかった〜!です。感謝。(Tさん)

<わくわくメンバーよりひとこと>

10周年イベントの打ち合わせで、計画が具体的になっていくほど、これまでの勉強会などより規模が大きいのでどうなるかと思いましたが、おかげ様で無事に終えることができてホッとしました。参加された皆さんの笑顔に満足していただけたのかなぁと思い、とてもうれしかったです。(青木)

正直なところ、10年やってきたというより、10年経ってたのかという印象でした。
過去の活動記録を見ると、私は2004年からお手伝いさせて頂いていて細く長く・・・と言ったらかっこいいけれど、親の介護や自身の体の不調などで、正味??年なんだと思ってます。
現在、治療のフローチャートがHPにありますが、確かそれ以前にメルマガ用に治療のプロセスを掲載していた時にも少し関わらせて頂いてその時がいちばん勉強していたな〜と思います。
それでも、このイベントに滑り込みで関われたことを嬉しく思っています。一人で参加された方々が、笑顔で連れ立って帰られる姿にかつて自分がVOL-Netの会員として参加していた時のことを思い出しました。
会員の皆さま、そしてわくわくメンバーのみんな、本当にありがとうございました。(CAZ)

VOL-Netを始めてから「あっという間」の10年でもあり「よく続いたなあ」の10年でもあります。会場が東京国際フォーラムであり、たくさんの先生方にいらしていただくということで、打ち合わせはいつもよりたくさんやりましたが、私が唯一「やった」といえることはプログラム作成ぐらいでしょうか。メディカルサポーターの皆さんにお寄せいただいたあたたかいコメン トには「じ〜ん」と来ました。当日は設立当初に関わってくださった面々にもお手伝いいただき、にこにこメンバーのみなさんにも多数(全参加者の約半数)ご参加いただいて、にぎやかな会となりうれしかったです。そして何より、昼寄席で今後の抱負として「VOLの20周年イベントをやりたい」と宣言した仲間とともに、これからも地道に活動を続けていきたいと思いました。 (おにぎり)

10年前、自分が20代だった頃には無かったことですが、最近は身近で同じ病に悩む知人がちらほら出始めました。
そんな時は、自信を持ってVOLの情報をおススメしています。
いつもVOLの存在に感謝し、応援しています。
イベントは、広くて素敵な会場で、ゲストも超豪華!
沢山のお客様やお手伝いの方に囲まれて、大盛況でしたね。実りの多い、真夏の収穫祭のようでした。(つまき)

10周年記念の件は昨年からときどき話題に上っていましたが、いつもと違う特別な催し物をするのでなく、例えば高校の文化祭みたいな感じで普段のVOL-Netの活動発表会ができたらいいなぁと考えたのが2月。
具体的な準備は4月下旬から始まり、約4か月をかけなんとか無事に開催することができました。
笑点を模しためでぃかる昼寄席は降って湧いたような思い付きでしたが、出演のメディカルサポーターのドクター方のおかげで、話題満載の有意義なVOL-Netらしいイベントになり、本当に良かったです。(リスミン)

10周年のイベントが無事開催することができてほっとしています。
直前の準備は、予想通りバタバタ劇となり、終わったときにはスーッと力が抜けた感じでした(笑)
でも、久しぶりに濃厚なミーティングを重ねた準備の時間に、VOL-Netやっててよかったなぁと思いました。
VOL-Net立ち上げから皆さんに支えられての10年間、いつの間にか10年がたっていたんだ、というのが実感です。
これからもきっと細々ながらも地道に活動していくんだろうなと思っています。
みなさん、ありがとうございました。(カッコsan)

スタッフ間で打ち合わせを重ねてきた10周年のイベントですが、メルマガ担当の私にとっては、報告のメルマガを無事に出すことで、ようやくイベントが終わったような気がしています。
12年前に20代で病気が分かり、VOL-Netに関わってから10年。20代から30代へ公私ともに大きな変化の連続でしたが、勤めていた会社の勤続年数以上にVOLを続けてこられたのはあの時(診断、手術を受けたころ)自分が聴いて欲しかった声を聴きながら寄り添うことは、体験者として私ができることだなぁと思うからです。これからも地道に活動を続けていくのだろうと思っています。
今後とも、どうぞよろしくお願いいたします。(ふるぼう)

back