インフォームド・コンセントとは

 インフォームド・コンセントは、日本語では「説明と同意」と訳されます。
 いつ、どこで、だれから、どのような治療を受けるかは、患者自身が決める権利を有するという考え方に基づくもので、医師が行う医療行為に対して十分な説明を受け、その内容を患者が理解した上で同意・承諾することです。ですから、患者が理解できる言葉で説明される必要があります。また、手術だけでなく検査や投薬治療など、あらゆる場面のすべての医療行為に対して行わなければいけません。
 しかし、これは法的な拘束力を持つものではなく、単に患者の同意書を取り付けることでもありません。あくまで倫理的なものであり、インフォームドコンセントを得たからといって医師が医療上の責任から免れることはありませんし、医療の倫理を越えた患者の要求を保障するものでもありません。
 インフォームドコンセントの目的は、患者が病気の性質と治療方針をしっかり理解し、より質の高い医療を主体性をもって選べるようにすること。そして、医療従事者が患者の積極な協力を得て最善の医療が実践できるよう、患者との信頼関係をより緊密にすることにあります。

 このフローチャートの中では、特にインフォームド・コンセントが必要な重要な場面に、インフォームドコンセントのマークを付けています。納得できるまで、十分に医師から説明をしてもらいましょう。