乳がんと言われたら

 まず、自分の病気の状態を正しく理解しましょう。
 乳がんという診断が確定したとしても、手術後の病理検査を待たなければ判明しないことも沢山あります。あくまで現時点での診断ですが、手術方法の選択や、術前化学療法を行う場合の判断基準となります。

 以下は、この段階で確認しておいたほうが良い項目です。チェックリストを印刷して持参し、主治医に説明してもらいながら書き込むとよいでしょう。

・ 腫瘍の大きさと数
しこりを形成している場合には、その大きさはどのくらいか、一つだけか複数か、確認しましょう。併せて、周囲にどのくらい広がっているかも重要です。
・ 腫瘍の位置
病変部の位置も知っておいたほうがいいでしょう。
・ 細胞診結果(クラス) ・針生検結果
細胞診や針生検を受けた場合は、その結果を確認しましょう。針生検の場合にはクラス分類はなく、良性か悪性かの診断になります。
・ リンパ節転移の有無
この段階では、リンパ節の腫れがあるかどうかによる予測になりますが、治療を決める重要な要素です。
・ 遠隔転移の有無、可能性
他の臓器への転移があるかどうかによって、治療法が全く違ってきます。
・ がんの種類
浸潤がん か、非浸潤がん か、判れば確認しましょう。生検を受けた場合は、詳しい種類(組織型)も判る場合があります。
・ 進行度(病期分類・ステージ)
以上のことから、病期(0,I〜IV期)が判定されます。
印刷 診断結果チェックリスト

 これらをふまえて、治療法の選択を主治医と話し合いましょう。

ワンポイント 混同しないように気をつけよう!
・ カテゴリー=マンモグラフィの所見の評価分類
 カテゴリー1、2はそれぞれ正常乳腺、良性を示し、3以上が要精査。4は悪性を強く疑うもので、5はほぼがんと診断できるもの
・ クラス=細胞診の評価区分
 クラスI〜Vで表され、Iが正常細胞、Vが悪性細胞、II、III、IVは細胞の異型の程度によって評価される
・ ステージ(病期)=病期分類の呼び方
 0、I〜IVで表される。数字が大きいほど病気が進行している
・ レベル=リンパ節郭清の範囲
 レベルI、II、IIIの範囲がある
・ グレード=病理検査の結果によるがん細胞の悪性度評価
 グレード1〜3で表され、数字が大きいほど悪性度が高い

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