治療を行っている間は、薬や放射線により、心身に少なからず影響があります。自分のからだの声に耳を傾け、無理をしないようにしましょう。副作用と思われる症状や、普段と違った症状が現れたら、すぐ主治医に相談することが大切です。
がんという病気になったことや、手術をしたことなどにより、多くの人が気持ちの落ち込みを経験します。強い不安感や眠れないなどの状態が続いたら、放置しないようにしましょう。場合によっては、安定剤を処方してもらったり、カウンセリングを受けるなどの方法もあります。また、例えば患者会に参加して患者同士で話をすることにより、解決に向かう場合もあります。
VOL-Net 聴き合いの会
リンパ浮腫について →
乳がん手術後の性生活Q&A →
- 【放射線治療中】
- 約1か月半、ほぼ毎日通うことになりますから、疲れがたまるかもしれません。体調管理に留意しましょう。
- 一旦開始したら、必要最短期間で終了するのが重要です。風邪などひいてスケジュールが狂わないように気をつけましょう。
- 治療が進むと皮膚が日焼け状態になり、ヒリヒリしたり、過敏になったりします。皮膚を刺激しないようにし、入浴時も強くこすらないようにしましょう。
- 手術給付金付き保険の場合、放射線治療50グレイ以上は、手術給付金の対象になる場合があります。ご自分の保険を確認してみてください。
【化学療法中】
- 薬の種類や投与方法によって、副作用もスケジュールも異なります。治療を開始する前に、きちんと説明を受けましょう。
- 最近は通院で行うことが多いですが、状況によっては入院で行う場合もあります。
- 仕事をもっている人は、仕事の種類、通勤の状況、副作用が強いかどうか、周囲の協力が得られるかどうかなどによって、治療と両立できるかどうかを判断することになります。とにかく無理は禁物です。
- 白血球の減少により、投与スケジュールがずれる場合があります。まれに治療継続が困難になる場合もあります。
- 副作用対策はいろいろです。患者個人が開いているサイトなどには、経験者ならではの役立つ情報があります。ただし、個人差が大きいことを忘れずに!
- 副作用がないからといって、薬が効いていないわけではありません。
- かつらメーカーなどの情報は、乳がん情報リンク集「生活情報(ヘア関係)」をご利用ください。
【ホルモン療法中】
- 更年期症状が主な副作用です。ほてり、のぼせ、冷え、頭痛、肩こり、倦怠感などで、重い副作用は少ないですが、まれに強い症状が出る人もいます。
- 副作用は軽いですが治療期間が長いので、精神的に不安定になる時期もあります。副作用対策にはいろいろな工夫がありますので、上手に付き合いましょう。
- 婦人科検診をきちんと受けましょう。
【その他】
- 更年期障害に対するホルモン補充療法(HRT)や、避妊のための経口ピルは、乳がん罹患者は原則として禁忌となっています。
- 乳がんにとって太りすぎはリスクを高めます。無理なダイエットは良くありませんが、バランスの良い食事と運動を心がけましょう。
- 腋窩リンパ節郭清をしている場合は、本来リンパ節が担っている感染をくいとめる力が減少します。感染には気をつけましょう。
- 補正下着などについての情報は、乳がん情報リンク集「生活情報(ボディ関係)」をご利用ください。